
稲岡佑果
国際教養大学 国際教養学部 2年
自己紹介をお願いします。
国際教養大学国際教養学部2年の、稲岡佑果と申します。現在は休学中です。
グローバルビジネスを専攻し、経営の分野を英語で学んでいます。
秋田でのインターンについて教えてください。
秋田の企業で8か月ほどインターンをしていて、主に2つの業務に取り組みました。1つ目は、海外企業の秋田進出を支援する取り組みです。海外のスタートアップのコスメブランドを、秋田でどう売っていくかを考えるマーケティングに携わっていました。
もう1つが、社内のAI推進です。さまざまな業務に取り組むなかで、もっと効率化できるのではないかと気づくことが増え、社内にAIを広めていく役割も任せていただけるようになりました。
将来はどのようなことを思い描いていますか?
生まれ育った秋田で起業し、秋田の社会課題を解決したいと考えています。
秋田は課題先進県と呼ばれ、東京が数十年後に直面するような課題に、今まさに直面しています。だからこそ、秋田で社会課題を解決できれば、日本や世界のお手本になるような事業を作れると思っていて、そこにビジネスのチャンスも価値も感じています。具体的には、私が好きなAIを使って、地方創生や高齢化、介護といった問題を解決したいと考えています。
AI駆動開発ブートキャンプに参加しようと思ったきっかけはありますか?
秋田でのインターンでは、ほかの部署に常駐するような形で困りごとを聞き、それを解決するシステムを作って、担当の方々に使っていただいていました。
バイブコーディングでClaude Codeを学びながら、動くものを作って使ってもらうことはできていました。ただ、それで本当に大丈夫なのかと思う場面がいくつもありました。裏側でデータがどう流れているのか、セキュリティの面はどうなのか。企業で実際に使うとなると、本当にこの作りで問題ないのか。そこを自信を持って大丈夫と言える段階には、まだないと痛感しました。
裏側の仕組みを自分自身で説明し、自信を持って納品できるようになりたい。そう強く思っていたときにこのブートキャンプを見つけ、参加を決めました。
最終のSprint 3では、どのようなものを作りましたか?
Sprint 3のお題は、取引先から届く引合書の処理でした。引合書は英語などさまざまな言語で、しかも構造化されていない形で届くため、これまでは人が目で見て転記していました。そこにAIエージェントを導入し、人の負担もミスも減らすというお題です。
AIエージェントは、どうしてもブラックボックスになります。そのなかでどう品質を保つかに、特に気を配りました。
とくにこだわったのが、人の確認をどこまで入れるか、いわゆるHuman in the Loopの設計です。引合書の転記を間違えると、大きな金額が動いてしまいます。そのため最初は、すべてを一度人が確認する設計にしていました。しかし、それでは人の負担が減りません。
そこで構造を見直し、最終的には、人の確認が本当に必要なケースを3つに絞りました。どこまでの粒度で人の確認を入れるかには、とても悩みました。エージェントを導入するうえで、いちばん大事なポイントだと思います。
Sprint 2のチーム開発で、難しさを感じたことはありましたか?
Sprint 2は、私にとって初めてのチーム開発でした。難しいと感じたのはコミュニケーションです。
AIは非常に速いスピードで出力します。AIが出力した長文を、よく理解しないままpushしてレビューを頼むと、頼まれた側の負担がとても大きくなることを実感しました。どこまでの粒度で相手に見てもらうか。そのコミュニケーションの取り方が、チーム開発を円滑に進めるうえで大切だと思いました。
詳細設計担当として、自分の設計書をもとにチームの実装が進むのを見て、どう感じましたか?
私の役割は、IPO、つまりインプット・プロセス・アウトプットを最初に定義し、それをもとに開発してもらうことでした。
IPOは開発の基盤になる部分です。実装のBuildフェーズでも、IPOを参照しながら開発が進みます。だからこそ、IPOを明確に決めておくことがとても大切だと感じました。
受講を通して、どのような成長がありましたか?
開発の成果物を、自信を持って納品できる力がついたと思っています。
それまではコードを気にしたこともなく、バイブコーディングで開発していました。それが、裏側のアーキテクチャの作り方や、人が握るべきポイントをつかめるようになりました。人が握るべきポイントは、作るものによって異なります。エージェントならここ、RAGならここ、ということが分かったので、これからSALT2とBoostでインターンをするなかで、大いに生きてくると思っています。
もう1つは、開発を最初から最後まで経験したことで、開発する人の気持ちが分かるようになったことです。今後ビジネス側から開発の方に要件を渡すときにも、どう渡せば進めやすいかを考えられると思います。
SALT2でインターンを続けようと思った理由を教えてください。
1つは、裁量を持って働けることです。ほかの企業ではなかなか任せてもらえないようなことでも、やりたいと言えば任せてもらえます。成長したい学生にとって、とてもよい環境だと思います。
もう1つは、裁量があるだけでなく、しっかり指導してもらえることです。社員の方はもちろん、周りのインターン生にも非常に優秀な方が集まっていますし、親会社のBoostの方に指導していただける機会もたくさんあります。開発やコンサルに限らず、仕事の進め方そのものを学べるチャンスが多くあります。
ブートキャンプへの参加を迷っている方に向けて、メッセージをお願いします。
今はAIが大きく進歩しているので、動くものは簡単に作れるようになりました。しかし、その裏側を把握し、自信を持って納品することは、ビジネス側の人にとってまだかなりハードルが高いと思います。
こうした開発のブートキャンプで学ぶことは、裏側を理解するとてもよいきっかけになります。ビジネス側の方にこそ、参加していただきたいプログラムです。